
普通の主婦であった五の宮ハナは50歳からエッセイ教室に通い、
ダイバーの父がかつて出稼ぎに行ったオーストラリアの木曜島を訪れた記録を書き始めた。
本書は出版後、地元新聞等に取り上げられ、全国の木曜島にゆかりのある人々から、
木曜島を懐かしむ連絡が相次ぎ、ネットワークもでき、五の宮ハナが相談係となっている。
『子どもの頃、父が私に、「モクヨトーに行っていた」と話してくれた。
「海に潜った」「裸馬に乗った」とも。父は六十歳で亡くなり、話を聞く間も無かった。
モクヨトーはどこなのか。そこで何をしていたのか。
押し入れに入っている革のトランクと木製の香港箱には、何を入れていたのか。
司馬遼太郎の「木曜島の夜会」と関係があるのだろうか。
昭和十年に発行されたパスポートが見つかった。
着物姿の父の写真があり、二十一歳となっている。
一月十七日に神戸での押印のあとは、昭和十四年、香港での押印があるだけだ。
彼はどこで下船したのか。神戸を出て香港で押印するまで、どこで何をしていたのか。
謎だらけである。
疑問を解決しようと串本の元ダイバー達に聞きに行った。
飽き足らず、とうとうオーストラリアへ飛んだ。
父の足跡を探して千キロの旅をした。多くの人に出会い、教えてもらった。
オーストラリアの大地は広大であり、父の歴史は世界の歴史であった。
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